ビル売却の注意点 ~敷金・保証金の使いこみ~

中小規模のビルオーナーで、賃借人(テナント)からの敷金や保証金などの預り金を使い込んでしまって現金がない!なんてことはないですよね?いえいえ、よくある話なんです。個人のビルオーナーは預り金の分別管理をしっかりと行っていないので、このような事態は往々にして発生します。お金に色はありませんからしょうがないといえばしょうがない。テナントかの預り金を使ってしまっていて現金がない場合、所有するビルを売却できるのでしょうか?安心してください。売却できます。今回は中小規模ビルでよくある、預り金がない場合のビル売却についてのコラムです。


ビル売却の注意点 敷金・保証金を使ってしまった その1 

敷金や保証金などのテナントからの預り金は、手を付けずに分別保管していますか?
このような預り金は、バランスシート上では返還債務に該当し、負債として計上されます。
一方、現金で預かるため、ビルオーナーとしては自由に使えるお金に映ってしまうものです。
実際に名のある不動産賃貸業を行っている法人でも、このような預り金は全額現金として保有せず、有価証券などで運用しているケースも見受けられます。
実際に一棟まるまる同じテナントに賃貸している場合を除けば、入居している全てのテナントが同時に退去することは珍しく、預り金を常に全額現金で準備しておく必要はないことが一般的です。
一方でいつ退去するかわからないことも事実で、預り金の返済原資を全く準備しておかなくてもいいわけではありません。
たまたま入用で、預り金を使ってしまった上に、同額の現金を準備できる目処もないが所有するビルを売却したい場合、どうしたらいいのでしょうか?
原則としては預り金の総額と同額の現金を準備する必要があります。
繰り返しますが、預り金はテナントに返さなければならない債務だからです。

ビル売却の注意点 敷金・保証金を使ってしまった その2

では預り金の総額と同額の現金がない状態では売却できないのでしょうか?
安心してください。
答えはノーです。
売却できます。
事業用で賃貸している場合、ビルの規模やスペックにもよりますが、個人オーナーが所有するビルの敷金や保証金は2~6ヵ月分程度が一般的です。
規模にもよりますが、テナントからの預り金総額は数百万円になることもあります。
全て使ってしまっていて困っていても安心してください。
不動産の売買取引では、この預り金を売買代金から相殺することが一般的です。
要は、あながた預り金を使い込んでしまっていても、ビルの売買代金から同額を控除して終わりです。
なんのことはないですよね?
使い込んでしまった預り金がいくらであっても、売買代金を下回っている限りは売却できるということです。
よかったですね!
もちろん、買主には預り金を使い込んでしまっている事実を話す必要はありません。
ただし、売買代金の授受の条件を、「預り金は売買代金から相殺する」という内容にしてくださいね。

ビル売却の注意点 敷金・保証金を使ってしまった その3

上記のとおり、テナントからの預り金を使い込んでしまっていても所有ビルを売却することはできますが、注意が必要です。
まず、売却前にテナントが退去してしまった場合、預り金を返還しなければなりません。
また、次のテナントの募集に際して原状回復工事を行う必要がありますが、テナントにこの工事の原資がない場合、預り金にてこの費用を充当することになります。
しかしながら、預り金を使い込んでしまって原資がなければ原状回復工事もできず、次のテナントを募集できない、ということになりかねません。
預り金を全額使い込んでしまっている場合、このように大変危険な状態になりますので、できる限り速やかに預り金と同額の現金を準備しましょう。
優良テナントが退去する場合、預り金の返還原資がなければ、あなたはテナントからの返還請求に対する債務不履行となり、図らずも所有ビルを売却しなければならない状況に追い込まれることもあるのです。

上記より、敷金、保証金などの預り金を使い込んでしまっている場合でも所有ビルは売れますので全く気にする必要はありません。安心してください。
あなたがご高齢であったり、ビルが老朽化していたり、空室が多かったり、といった他にもストレスを感じる要素や大きなお悩みがある状態で、預り金を使ってしまっているならば、それは売却のいい機会かもしれません。
弊社ではオーナー様の立場でお悩みを共有し、現実的な解決策をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。

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tomita